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【1月15日】夜明けの国のコッコ・ドゥードゥル・ドゥー

かつて平安の頃、都から流刑された一人の皇子が宮古に暮らしていたと言います。皇子はこの地に馴染むことはなく、自らの悲運を嘆いて海に身を投げて命を落とします。その亡骸を見つけたのは、皇子が可愛がっていた鶏でした。皇子の墓はその後黒森神社となり、亡骸の見つかった土地を磯鶏と呼ぶようになったそうです。

多分、全部嘘です。そんな時代に都から三陸まで人が(ましてや貴族が)越してきたとは考え辛いし、僕らがこれまで会った、宮古に移住してきた人たちは皆この地が大好きで、馴染めずに死んだというのは説得力に欠けます。

しかし、そんな王子様の人生を夢想してみる。彼はきっと寂しさを埋めるため、土地の人を集め、歌会を催したのではないかと思うのです。平安人にとって歌会というのは、要はカラオケです。そこで私たちも、宮古市民文化会館の大舞台を借りて、カラオケパーティーを開こうと思います。歌をうたいに来てください。あるいは、歌うひとを見に来てください。

アーティスト・イン・レジデンスとは
アーティスト・イン・レジデンスとは、芸術家が一定期間ある地域に滞在し、普段とは異なる環境で作品を作ったり、その土地のリサーチを行うものです。[IWATE AIR/AIR]では岩手県内の生活・文化風土に触れながら、作品制作やアーティスト自身の充電として滞在するプロジェクトとして、様々な舞台芸術家をお招きし滞在頂いています。
今回の成果発表では、劇作家の山田カイルさんと振付家・ダンサーの木村玲奈さんが8月に滞在し、生活・体験していただいた「三陸・宮古」をお二人の視点と形で発表いただきます。
HP:https://i-airair.com/
Instagram:https://www.instagram.com/iwate_airair/

公演情報

〇日時
2023年1月15日(日) 13:00開演(12:30受付開始/15:00終了予定)

〇会場
宮古市民文化会館 大ホール

〇チケット
歌うたうチケット 500円
見るだけチケット 1,000円
※上演中の変更承ります。

「歌うたうチケット」及び「見るだけチケット」について
上演時間の間、舞台上では常に誰かがカラオケで歌っている状況を作ります。歌っていただける方には「歌うたうチケット」として500円で鑑賞、歌わずに観たい方には「見るだけチケット」として1,000円でご鑑賞いただけます。

〇プレイガイド
宮古市民文化会館

〇Web予約
https://forms.gle/6GuZwgHD2aECNrNp6

〇お問い合わせ
宮古市民文化会館
〒027-0023 宮古市磯鶏沖2-22
TEL:0193-63-2511 FAX:0193-64-5445
http://iwate-arts-miyako.jp/


文化庁 統括団体によるアートキャラバン事業(コロナ禍からの文化芸術活動の再興支援事業)「JAPAN LIVE YELL project」
主催|公益社団法人日本芸能実演家団体協議会、アーツライブいわて実行委員会、特定非営利活動法人いわてアートサポートセンター
制作|宮古市民文化会館

アーティスト

山田カイル

演出家。翻訳家。抗原劇場代表。1993年テキサスに生まれ、その後青森で育つ。近作に、翻訳する身体のディストーションをダンスと仮面劇に昇華した『後ほどの憑依(TransLater)』(2015/2020)、3カ国で活動する7人の作家のテクストを元に現代アメリカの闇を描く『NOT IN KANSAS』(2019)、ブラッドベリの小説に着想を得たアートプロジェクト『華氏同盟』(2021)など。また、戯曲誌「石版と織物」の創刊に携わる。

木村玲奈

振付家・ダンサー。青森市出身、東京在住。風土や言葉と身体の関係、人の在り方に興味をもち、国内外様々な土地で創作・上演を行う。’19 – ’20 セゾン・フェローⅠ。’20 – 東京郊外に「糸口」という小さな場・拠点を構え、土地や社会と緩やかに繋がりながら発表だけにとどまらない実験と交流の場を運営している。
https://reinakimura.com/